職業訓練受講給付金とは?制度・条件・金額はいくら?を徹底解説!

職業訓練受講給付金は、お金を借りる方法とは根本的に異なる制度です。

ここでは、職業訓練受講給付金について理解しやすく情報をまとめてあります。

お金を借りる方法との違いについても分かりますので、参考にしてみてください。

職業訓練受講給付金ってどんな制度?

職業訓練受講給付金とは?

職業訓練受講給付金は、「特定求職者」のうち、「支給要件を満たす人」を支援するための制度です。

すべての条件を満たしている求職者になると、国からお金がもらえます。国が指定する無料の「職業訓練」を受けることになりますが、その訓練期間中の生活の支援のために給付金が支払われるのが、この制度の基本的な考え方です。

この制度の窓口は、原則として、申請者の住所地を管轄する「ハローワーク」になります。

つまり、条件を満たす人がハローワークで給付金の受け取りを申請すると、国からお金がもらえるようになるということです。

特定求職者はどんな人?

国からお金が給付されるためには、次の4つの条件をすべて満たし、特定求職者になる必要があります。

条件1.雇用保険を受給できない求職者

職業訓練受講給付金が受け取れるのは、すべての求職者ではありません。

まず、求職者のうち「雇用保険を受給できない人」という条件があります。個人事業主が廃業した場合や雇用保険の受給期間が終了した方などです。

条件2.ハローワークに求職の申込みをしている人

ハローワークで求職活動をしていることが前提となってます。「仕事を探す意思」がない人はダメだということです。

条件3.はたらく意思と能力があること

条件2と同じく、はたらく気がない人と健康上などの理由で、そもそもはたらくことができない人は対象ではありません。

条件4.ハローワークが支援の必要ありと認定した人

これは、ハローワークが職業訓練をすれば、この人は社会でしっかりと活躍できる、と判断されることです。

「どうも、この人は無理そうだ・・・。」という人が対象外ということですが、まじめに求職活動をしていれば認定してもらえます。

注意点

現在、週20時間以上の労働時間で仕事をしている方、短時間の仕事、または、短期間の仕事を探している方は、上の4つの条件を満たしていても対象外となります。

職業訓練受講給付金の支給要件について

特定求職者である方が次の条件を満たしていると、国からの給付金が支給されます。

条件1.求職者の月収が8万円以下であること

税引き前の給料(ボーナスを含む)や事業収入(個人事業主)、役員報酬を意味します。年金や養育費、仕送りなどがある場合は、これも含めて8万円以下というのが条件です。

条件2.世帯全体の月収が25万円以下であること

本人のほか、生計を一にする子どもや両親の収入を全部合計して計算します。同棲中の未婚の配偶者については、ハローワークで確認する必要があります。

条件3.世帯全体の金融資産が300万円以下であること

世帯については、条件2と同じ考え方です。

条件4.今住んでいるところ以外に不動産を所有していないこと

現在住んでいる物件以外に土地(畑・田んぼも)や建物などの資産を持っていないか確認が必要です。

条件5.職業訓練をすべて出席していること

やむを得ない事情があっても、支給単位期間にたいして8割以上の出席率があることが必要です。

条件6.同じ世帯で職業訓練受講給付金を受けている人がいないこと

同時に一世帯2人以上は給付金を受けられません。

条件7.過去3年以内に不正な手段で給付金を受けていないこと

職業訓練受講給付金だけでなく、すべての給付金について不正をしていないことが条件です。

給付金はいくらもらえる?

職業訓練受講給付金は、職業訓練を受講することの手当として「毎月10万円」が支給されます。

また、上限額が定められてますが、職業訓練の会場までの交通費も支給されます。ただし、給付金の支給対象となる日数が28日未満になるときは、支給額が別途算定されて減額された金額が支給されます。

職業訓練受講給付金を受け取るときの注意点!

職業訓練受講給付金を受け取ることになったら、訓練中と訓練後の「ハローワークからの就職支援(仕事の紹介)」を拒否してはいけません。支援の拒否を続けると、最悪、給付したお金の全額を返還するよう命じられます。

職業訓練受講給付金だけでは生活できない!

毎月10万円だけでは、生活をするのが大変です。そこで、不足した生活費のお金を借りる方法としては、「求職者支援資金融資」と「カードローン」が考えられます。両者の違いと注意する点について紹介します。

求職者支援資金融資とは?

求職者支援資金融資というのは、職業訓練の給付金だけでは生活費が不足するときに、国が毎月5万円(同居の配偶者などがいるときは10万円)を上限にお金を貸してくれる制度です。

担保や保証人も必要なく、年率3.0%の低金利でお金が借りられます。

また、訓練終了日から4ヶ月間は据え置き期間として返済日がありません。仕事が見つかってから返済開始にできるのも、この制度のメリットといえます。

求職者支援資金融資制度を活用してお金を借りる方法とは?「求職者支援資金融資制度」は、国が実施している職業訓練受講給付金を受給できる予定の方を対象とした、国による融資の制度です。 職業訓...

カードローンでお金を借りる方法は?

カードローンでお金を借りる方法は、消費者金融や銀行カードローンに申込みして審査を通過したら融資を受ける方法です。

注意しなければならないのは、消費者金融が総量規制で年収の3分の1までしか融資できないことで、逆にある程度の一定収入がない方への融資行っていませんので、アルバイトやパートを始めてから申込むのがおすすめです。

まとめ

以上、説明してきたとおり、職業訓練受講給付金は、お金を借りる方法とは異なります。お金がもらえるメリットが大きくなりますが、支給の条件が多くあり、訓練を休んだりハローワークの就職支援を拒否したときのペナルティも大きくなります。

まずは、しっかりと制度について確認し、十分に理解してから給付金の申込みをするようにしてください。